ダンボールニットとは?特徴や注意点とは?

ダンボールニットという生地は知っていますか?

今年の展示会でも見かけることがあり、注目度の高い生地の一つです。ここ数年、スポーツメーカーやデイリーユースのブランドでもよく使用されている生地です。

今回は、ダンボールニットの特徴について調べてみました。

目次

ダンボールニットとは?

ダンボールニットとは?

ダンボールニットはここ最近人気のある生地の一つです。

ダンボールニットとは、丸編みで作られる編地で、表と裏の二枚の生地を重ねて表面糸と裏面糸を中糸で繋いだ生地のことを指します。この構造が、荷物の梱包に使われる紙製のダンボールと同じ構造をしていることからダンボールニットと言う名前で呼ばれています。

中糸が、板紙製のダンボールの中間の紙のように柱が立つように編まれているので、表生地と裏生地の間に空気を貯める中空構造ができます。この空気を貯める隙間が、ダンボールニットの最大の特徴であり、様々なアドバンテージがあることから、人気の高い生地として注目されているのです。

ダンボールニットの特徴

独特の構造を持つダンボールニットですが、生地自体にはどのような特徴があるのでしょうか?

  • 保温性に優れている
  • 見た目以上の軽さ
  • ストレッチ性
  • 上品な見た目
  • クッション性があり、シワになりにくい
  • 透けにくい
  • デザインの自由度が高い

 

保温性に優れている

ダンボールニットには、中糸が紙製のダンボールの断面図のように、表地と裏地の間を立つように編み込まれます。この構造により、2層の間に空気を貯め込むことができるため、保温性に優れた生地を作ることができます。断熱性にも優れており、温かい空気を貯めつつも、その暖気を外に逃がさないため、寒い季節にはもってこいの生地です。

 

見た目以上の軽さ

ダンボールニットは、表地と裏地の2層の生地を使用することから、厚みがあり、見た目では重厚感のある生地の印象があります。しかし、その見た目に反して、ダンボールは意外と軽く感じることが特徴です。

表地と裏地をつなぐ中糸が、びっしりと高密度に編まれているわけではなく、空気の隙間ができるように編まれているため、見た目以上に軽く着心地がいいことがダンボールニットの人気の一つです。

冬物のジャケットは寒気を遮るためにも、厚みのある生地が多く、重たいジャケットなどが多いですよね。重たいジャケットを長時間着るとやはり疲れやすくなりますが、保温性に優れているダンボールニットなら軽さもあるため、秋冬のシーズンに大活躍の生地なんです。

 

ストレッチ性

ダンボールニットは、その名の通りニットで作られる生地のため、ストレッチ性も備えています。

1枚もののニットに比べると、ややストレッチ性は劣りますが、日常使いには十分な伸縮性があります。

丸編みという円状に編み針が並んだ丸編み機を使って編まれる生地で、編地の基本でもある「天竺」や「リブ編み」も丸編みに該当します。優れた伸縮性がある生地がベースとなり、体の伸び縮みをストレスなく行うことができます。

 

上品な見た目

ダンボールニットは、ハリ感がある生地のため、上品な印象を与えてくれます。ハリ感と厚みがあることで、ペラっとした安物感はなく、スポーツメーカー衣料品だけではなく、ドレスワンピースなどにも使用されることもあります。表地をハイゲージにすれば、より一層上品な外観になるでしょう。

 

クッション性があり、シワになりにくい

ニット自体、シワになりにくいですが、ダンボールニットはその中でもさらにシワになりにくい生地です。かさ高性や弾性のある構造で、ハリ感もあることからシワになりにくい性質があります。

また、中間層に空気を含んでいる構造から、上から抑えると反発するようなクッションのような感触があります。非常に扱いやすいことが人気で、イージーケアなどのタグが付く商品もたくさん販売されています。

 

透けにくい

表地と裏地の2枚の生地を使用することから、透けにくく、ダンボールニット1枚で使用しても問題がないほどです。透けやすい生地の場合は、裏地などが使用されますが、ダンボールニットには必要ないでしょう。特にパンツ向けは、透け感があっては使えないため、裏地をつけるなどの工夫が必要になることがあり、最終的に重たくなりがちですが、ダンボールニットは軽さと透けにくさでパンツ向け商材としても人気を博しています。

 

デザインの自由度が高い

ダンボールニットは、表地と裏地の2枚の生地を使用するため、表地と裏地の組織を変えたり、糸を変えるなどの工夫をすることで、表裏の別の顔を持つ生地も作ることができます。

表と裏で色を変えたり、1枚ものの生地より、デザインの幅を広げることができます。リバーシブル製品を作ることも可能で、最近では裏面にフリースなどを使用したデザイン性のあるリバーシブル商品も見かけるようになりました。無限の組み合わせがあるので、シーズンごとに飽きのこないデザインを取り扱えることも魅力ではないでしょうか?

ダンボールニットの注意点

比較的に耐久性のある構造のため、取り扱いがしやすい生地ですが、少し注意点もあります。

強い摩擦により、中糸が飛び出る可能性があります。また、基本的には、毛羽立ちにも強い構造をしていますが、組織や糸使いによっては、毛羽も発生しやすくなる可能性があるので、摩擦には注意して取り扱う方がベターです。

ニットで収縮安定性が織物に比べて劣るので、洗濯表示のケアマークは注意しましょう。糸使いや組織にも左右されますが、洗濯や熱などの影響で収縮してしまう可能性があります。洗濯するたびに、服が縮んでしまうことを避けるためにも、ケアマークに沿った取り扱いが長く使用するためには重要な要素となるでしょう。

ダンボールニットの使用用途

服にする上で、数々の利点のあるダンボールニットのため、使用用途の幅は非常に広いです。

優れた保温性の高さから冬向けはもちろん、寒暖差の激しい春や秋向けの衣料品にもよく見かけられます。

ダンボールニットは、スェットやパジャマなどの他にも、キレイめのドレスワンピースなどにも使用されます。程よいフィット感とハリ感で形がキレイなため、パンツにもおすすめの生地です。

また、その軽さと保温性に加え、ストレッチ性も高いダンボールニットは、厳しい天候などの環境が変わりやすいアウトドアスポーツにおいても需要は高く、重宝される生地です。

まとめ

POINT

ダンボールニット 

  • 表と裏の二枚の生地を重ねて表面糸と裏面糸を中糸で繋いだ生地
  • 空気を含みやすい構造

ダンボールニットの特徴

  • 保温性に優れている
  • 見た目以上の軽さ
  • ストレッチ性
  • 上品な見た目
  • クッション性があり、シワになりにくい、
  • 透けにくい
  • デザインの自由度が高い

ダンボールニットの注意点

  • 強い摩擦とケアマーク表示

今回、ダンボールニットのたくさんの魅力が伝わったのではないでしょうか?

特に秋冬に大活躍のダンボールニット。ぜひ、これからのシーズンに採用検討してみてはいかがでしょうか?

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