前回の桐生展の記事に続いて、今回はレースを取り扱うブースに注目してみました。
ロココ時代の象徴的な存在だったレースや刺繍は、以来フォーマルからランジェリーの世界では欠かせないものとなり、手芸や衣類の装飾の中心的な存在になっています。
日本でもエレガンスやファンシーという表現でおなじみですが、最近は衣類やアクセサリーの範疇を越えて新しい加工やデザイン、製品の開発が行われています。従来にない用途や異分野の技術を取り入れたりして新地開拓の挑戦するメーカーをご紹介します。
金井レース加工
昭和53年4月桐生市にて創業。トリコット、ニット、インナー用レースの染色整理からスタート。平成27年食用色素での染色を試み成功。平成31年3月方程式素(食品、衣料用品の色素)による染色で特許取得。食紅染めの紺屋(こうや)として方程式素による繊維への染色の特許認証を受けた。(ナイロン、シルク、ウールへ可染)
アルギン酸塩のコーティング加工(昆布ワカメを原材料とし、アレルギー物質の少ない食物繊維をコーティングする加工)敏感肌やアレルギーへの優しい対応と知って特許取得。
以来ベビー、インナーウエア、ヘルスケア、ファムテックように様々な開発を行っている。医薬品や化粧品、食料品に使われる色を、独自の技術でレースをはじめ各素材に染色加工を施し、マスクやアームカバー、下着などに加工して実績を作りつつある。





ワダノブテックスのトーションレース
トーションレースはリボンレースともいわれ、一般的には1.5cmから3cm幅のレースを言います。やや太い糸を使い網状にしたものはハムや肉の包装としてお馴染みですが繊細な糸を使い様々な模様を編み出すリボンレースはワダノブテックスの得意とするところとして親しまれています。
(有)ワダノブテックスは渡良瀬川沿いにある工房やショップを併設したトーションレースメーカーで、70年前に足利で日本における1号機が稼働して以来、専門メーカーとして研究開発を進めてきました。
現在では地場産業製品として栃木県足利商工会議所主催の「足利まちゼミ」に参加し一般市民への呼びかけも積極的に行っています。
リボンを繋ぎ合わせて幅広の布にし、洋服のデザインとして提案したり小物雑貨を作りJFWジャパンクリエーションに出展をして新分野への挑戦をしています。



