うっとりする手触りのカシミヤの機能や特徴とは?

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    高級な印象のある「カシミヤ」。高価だけど、それでも欲しくなってしまうなめらかな肌触りが魅力です。

    手触りだけではなく、温かく冬には大活躍してくれる「カシミヤ」は、冬物の高級スーツやマフラーなどにもよく使用されています。

    繊維関係のお仕事をされている方の中には、カシミヤといえば、日本の毛織物メーカーとして唯一、カシミヤ製造業者の国際団体CCMI(カシミヤ及びキャメル製造業者協会)に加盟している深喜毛織を思い起こす方もいるのではないでしょうか。

    また、最近では、カシミヤなのに、贅沢に度詰めに編まれていて、がっしり固い、米冨繊維さんのリジッドカシミヤが気になっている方もいるのではないでしょうか。

    今回は、そんな「カシミヤ」の魅力や特徴について紹介したいと思います。

    目次

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    カシミヤとは?

    カシミヤ

    カシミヤとは、カシミヤヤギから採れる獣毛繊維の山羊毛です。高級なイメージが強いカシミヤですが、カシミヤヤギ一頭から採れる毛量はわずか、100〜200gしかなく、ニットやセーターを作るのには、4頭から5頭ほどの山羊毛が必要になると言われています。この収穫量は、羊の5分の1程度で、収穫量の少なさから、高価になってしまいます。さらには、カシミヤヤギは、品質の良さと生息数も限定されているため、高値で取引される理由となります。

    カシミヤの産地とは?

    カシミヤヤギの生息地は主に、「中国」、「モンゴル」、「ネパール」、「イラン」、「アフガニスタン」、「ロシア」といったアジアのを中心とした国々の高台に生息しています。カシミヤが最も多く採取されるのは、中国のモンゴル自治区です。モンゴルのアルザス地方で育ったカシミヤヤギから取れる山羊毛は、カシミヤの中でも最高級品として取引されます。質が高く、肌触りの素晴らしさから「カシミヤの女王」とも呼ばれています。

    カシミヤヤギは、他のヤギとは異なり、夏と冬の気温差が激しい山岳地帯のかなりの厳しい気候環境の中で、たくましく生きています。夏は30℃以上の猛暑で、冬はマイナス30℃を下回る厳寒な環境の中で過ごします。

    カシミヤの種類とは?

    カシミヤは色別で3種類に分けられ、主に「ホワイトカシミヤ」、「グレーカシミヤ」、「ブラウンカシミヤ」に大きく分類されます。この中でも、ホワイトカシミヤは美しくピュアで真っ白な原毛のみを選りすぐり集めたもので、最も高品質で高値で取引されます。ホワイトは、染色も邪魔しないので、汎用性が高いです。

    さらにカシミヤは、1から9までのランク分けがされており、“繊維の長さ”と“細さ”そして、“ヘアーの混合率”でランクが決まります。1級が最もグレードが高く、9級が最もグレードが低いものになります。

    繊維の細さ

    繊維の細さは、細いほどランクが高くなります。1等級では、14μ前後、2等級では15μ前後、8~9等級となると18μ前後の細さです。

    繊維の長さ

    繊維長の長さは長いほど、ランクが高くなります。1等級では、34mm以上、2等級では30mm以上、8~9等級となると、24mm以下の繊維の長さが目安とされています。

    ヘアーの混合率

    ヘアーの混合率は、少ない方がランクが高くなります。1等級では、0.1%、2等級は、0.2%以下、8~9等級となると、1.0%以上の混入率となります。

    これらの要素から判断して、カシミヤのランクが決定されます。

    カシミヤの特徴

    滑らかな肌触り

    カシミヤの特徴といえば、なんといっても滑らかで上質な触り心地ではないでしょうか?カシミヤの繊維はとても細く、しなやかなため、獣毛繊維によくあるチクチク感がありません。チクチク感がないのは、繊維の表面のスケール(キューティクル)の突起が少ないので、凹凸の少ない表面になり、皮膚への刺激が少ないのです。さらには、天然の油脂分が表面をコーティングしているので、より一層滑らかな仕上がりになります。

    保温性に優れている

    カシミヤヤギは、かなり厳寒な地で冬を越します。そのため、極寒地でも身を守るために、保温性にはとても優れています。カシミヤは繊維が細く、クリンプ状(縮れ)で複雑に繊維同士が絡まることで、熱伝導率が低い空気を、繊維内に多く閉じ込めることができます。

    カシミヤヤギは、秋ごろから体毛の粗毛の下に、とても細くて柔らかい産毛のような毛が生えてきます。これにより、空気を効率よく取り込むことができるので、極寒地の越冬を成し遂げることができるのです。このような繊維の特徴から、カシミヤヤギから採れる繊維は、とても暖かく保温性優れているのです。

    繊維が細く柔らかい

    カシミヤは、同じ獣毛であるウールと比較しても繊維が細くて、ソフトな風合いをしています。カシミヤは14~18μ前後の繊度ですが、ウールは20μ前後、ウサギの毛から採れるモヘアの場合は30~50μが一般的です。カシミヤはかなり繊維が細いことが分かります。

    美しい光沢がある

    カシミヤには、前述した通り、スケールの開きが少ないことで、光の乱反射が起きにくく、光沢の強い繊維です。表面がフラットなほど、光はきれいに反射するので、カシミヤは他の獣毛繊維と比較しても、光沢の強い繊維です。人間の髪の毛も、キューティクルに覆われていて、ダメージが強くなるとキューティクルが開き、ドライで光沢の少ない髪に見えます。しっかりとキューティクルが閉じた状態だと、健康的で、天使の輪とも言われる髪の輝きがあるように、繊維の光沢感は、表面がどれほどなめらかなのかが影響します。

    カシミヤの美しい光沢も、洗濯や着続けることでダメージが続くと、失われる可能性があるので、きっちりとケアとメンテナンスを心がけましょう。

    軽い

    カシミヤは、空気の層が多く、ふっくらと厚み感がありますが、繊維が詰まっているわけではないので、軽いことが特徴です。冬物のコートは暖かさを重視すると重たいコートが多いですが、カシミヤで作られたコートは軽いので、肩こりやずっしりとした重みがありません。重たすぎるコートは、結局あまり着ずにクローゼットの奥にしまったままなんてことも多いのではないでしょうか?カシミヤのコートや服で、身軽に寒い冬を乗り越えましょう。

    毛羽立ちやすい

    カシミヤのデメリットとして挙げられるのは、毛羽立ちやすいことです。繊維が細く、短繊維にあたるので、繊維を撚り合わせて1本の糸を作り上げます。摩擦などの影響によって、この撚り合わせた繊維から、繊維が飛び出すことで、毛羽の原因になります。

    繊維の構造上、なかなか改善が難しく、なるべく摩擦や生地ダメージを避けるように気を付けるといいでしょう。着用後は、柔らかい馬毛か豚毛などのブラシを使ってブラッシングすることで、表面の汚れやほこりを除去し、表面を整えながらも、油脂を補ってカシミヤの特徴である光沢をキープする効果もあります。

    まとめ

    POINT

    カシミヤ

    • カシミヤヤギから採れる獣毛繊維の山羊毛

    カシミヤの産地

    • 中国、モンゴル、ネパール、イラン、アフガニスタン、ロシアなど
    • 夏と冬の気温差が激しい山岳地帯

    カシミヤの種類

    • ホワイトカシミヤ、グレーカシミヤ、ブラウンカシミヤ
    • 1から9までのランクで分けられる

    カシミヤの特徴

    • 滑らかな肌触り
    • 保温性に優れている
    • 繊維が細く柔らかい
    • 美しい光沢がある
    • 軽い
    • 毛羽立ちやすい

    カシミヤにしか出せない、あの滑らかで柔らかい風合いは繊維の性質と天然の油脂が関係しているのですね。

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