アパレルメーカーの新しい動向とは?

ベッドで寝ている犬

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アパレル業界の環境汚染の深刻さが問題として提示されて以降、各企業が販売方法の見直しをしてきました。サステイナブル意識が向上する中、消費者の心をつかむために試行錯誤して、さまざまな取り組みを行っています。

今回は、新しいアパレルメーカーの動向にスポットを当てて、調査してみました。

目次

アパレルメーカーの新しい動向とは?

ウォーンウェア(Worn Wear)

引用:パタゴニア:WORN WEAR®: イベント (patagonia.jp)

アパレル業界の中でも、サステイナブルファッションや社会の貢献に力を入れているPatagoniaが、新しい販売スタイルを確立させました。「ウォーンウェア(Worn Wear)」は、パタゴニアの製品を長く使用するためのプラットフォームです。「新品よりずっといい」をコンセプトに、製品の修理を行ったり、中古品を買い取り修繕して再販売することで、廃棄される服を減らし、衣類の寿命を延ばすことを目的としています。

トラックで周る「ウォーンウェアツアー」は、2019年より日本でも行われていました。愛用する服の修理をレクチャーしてくれ、自分で修理することで、より愛着を持って着られますね。さらに、Patagoniaの製品以外でも、修理を受け付けてくれます。

ウォーンウェアのコンセプトは2005年のブログで生まれ、2013年には本社のあるアメリカで始動しました。2019年11月には、修繕が不可能な状態の衣類を分解して、新たな衣類を作り出すプログラム「リ・クラフテッド(ReCrafted)」も始まりました。従来から、パタゴニアは、必要ないモノは買わずに、製品を長く使用することを消費者に訴えてきました。製品の寿命が9か月伸びることで、CO2排出に水の使用、そして廃棄物のフットプリントを20~30%削減できると言われています。

Patagoniaのウォーンウェア公式ページでは、消費者が購入した製品とその愛用していたストーリーが投稿されています。それぞれ思い入れのある製品とともに、製品との思い出が載っているので、とても価値のある製品に感じ、購入した際は、思いを引き継いで大切にしたいと思えます。現在では、服の販売と一緒に、生産者の思いや生産背景などのストーリーを伝える企業が増えてきました。長く愛用するためには、これらのメッセージはとても重要だと思います。何度も買い替えるのではなく、長く製品を着るスローダウン思考が進む中、このようなプラスアルファの取り組みが、消費者の購買動向に影響してくるでしょう。

データドリブン(Data Driven)

データドリブン(Date Driven)とは、収集したデータを分析し、意思決定や企画の立案に役立てていく方法論のことです。近年、アパレル企業に留まらず、このデータドリブンサービスを導入して、マーケット分析に力を入れて、販売する商品を絞る企業が増えてきました。

データドリブンは大きく4つのプロセスに分かれていて、「データ・情報収集」「データ分析」「データの可視化」「意思決定」のサイクルを実行します。これを人が行うと膨大な時間がかかりますが、システム導入により、スピーディーに行えるようになります。特に移り変わりの激しいファッション業界では、スピーディーなジャッジが重要となります。

コロナウィルス流行の影響により、アパレル企業の在庫問題は深刻となりました。特に、流行の取り入れに特化する企業は、旬のトレンド期間内に消費できず、大量の在庫を抱えることになったと聞きます。異常ともいえるこの長い自粛期間で、消費者の服に対するニーズは大きく変わりました。外に出かける機会が大幅に減ることから、トレンドファッションよりリラックスできるような服への消費が増えるなど、コロナウィルスの影響を大きく受けています。

そんな中、データドリブン型の意思決定を採用する企業が増えてきているのです。データ分析した上でのモノつくりにより、在庫を抱えるリスクを減らせることが期待されます。

サブスクリプション

サブスクリプションも新たな販売手法として、注目が高まっています。サブスクリプションは、洋服のレンタルサービスで、月額一定の金額を支払って、服の借り放題を提供しています。プロのスタイリストがコーディネートした服を提案してくれるなど、さまざまな付加価値サービスを提供し、20代から30代の女性を中心に人気が高まりつつある新しい販売方法です。好みのスタイリングにマッチするように、事前に質問に答えて、それを基にプロのコーディネーターが提案してくれるものもあるので、安心してスタイリングを依頼できますよね。

服の収納場所に困っている人も多いのではないでしょうか?また、それを処分するにもエネルギーがいります。もう着ないかどうかを悩んでいるとあっという間に時間が過ぎて、結局数年着ないままずっと捨てられずにいるなんてことも、あるあるなのではないでしょうか?

レンタルのため、服の場所取りも不要ですし、今まで挑戦したことない服もレンタルだからこそ挑戦しやすいかもしれません。中には、高級ブランドの服を取り扱うサブスクリプションサービスもありますので、なかなか手を出せない服も背伸びして着ることができるかもしれません。服のサイズが変わっても、調整することもできることもあり、徐々に人気が出てきています。

循環型のファッションや長く着続けることに注目が浴びる中、やっぱり同じ服ばかりではなく、色々な服を着たい人も多いと思います。サブスクリプションは、自分以外にもシェアして着ることもできることから、サステイナブルな一面も持ち合わせています。長く製品は活用されますし、購入する必要もないことから、服の廃棄量も減ることが期待されています。ファッション好きな人も、サステイナブル社会に貢献できるとして、新しい服の販売サービスとしてますます認知度は上がっていくでしょう。

まとめ

POINT

ウォーンウェア(Worn Wear)

  • 製品の修理を行ったり、中古品を買い取り修繕して再販売することで、廃棄される服を減らし、衣類の寿命を延ばすプログラム

データドリブン(Data Driven)

  • 収集したデータを分析し、意思決定や企画の立案に役立てていく方法論
  • データ分析を基にモノつくりすることで、在庫リスクを減らせる

サブスクリプション

  • 洋服の月額定額レンタルサービス
  • プロのコーディネーターによるコーディネートサービスなどの付加価値あり
  • シェアリングでサステイナブルかつファッションの両方を満たす

今回紹介させていただいた販売スタイルは、どれも環境負荷を減らす取り組みに繋がっています。やはり、今後も地球環境を考えた社会貢献が強く求められることが予想されます。そのような中で、これらの新しい販売スタイルは、新たな集客を得るヒントになるかもしれません。

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