静電気と繊維の関係とは?静電気が身体に与える影響は?

暑い夏が終わると徐々に寒くなってくると、静電気に悩まされる方は多いのではないでしょうか?バチっと静電気が来ることは、誰もが経験したことがあるかと思います。

そもそも静電気はなぜ発生するのでしょうか?着ている服や素材も影響するって知っていましたか?

今回は、「静電気と繊維の関係」と「静電気が身体に与える影響」について注目してみたいと思います。

目次

静電気と繊維との関係とは?

静電気が起こる原因とは?

身の回りのあらゆるものは、プラスとマイナスの電気を持っています。プラスとマイナスの電気が同じ数持っている状態であれば、静電気は発生しません。しかし、摩擦や接触などの影響によって、プラスとマイナスの電気のバランスが崩れた時に、崩れた電気量のバランスを取り戻そうと作用し、静電気を帯びた帯電状態となります。下敷きなどで髪の毛を擦ると、髪の毛が逆立つのは、摩擦により電気のバランスが崩れて、静電気が発生しているためです。

静電気と繊維の関係

物質によって、プラスに帯電しやすいものとマイナスに帯電しやすいものがあり、原料となる繊維によって帯電のしやすさが異なります。例えば、ウールやナイロン、レーヨンといった繊維はプラスに帯電しやすい傾向があり、ポリウレタンやアクリル繊維はマイナスに帯電しやすい傾向にあります。この傾向は、繊維自体の保水量によって、プラスかマイナスに分かれています。

単体ではプラスとマイナスの電気量のバランスが保てていても、プラスに帯電しやすい傾向が強いウールやナイロンと反対にマイナスの電気量を特に帯電しやすいポリウレタンやアクリルで作られた生地同士が摩擦を起こすと、バランスが崩れやすく静電気が発生しやすくなります。素材が異なるもので作られた服を重ね着する際は、プラスとマイナスの両極端にある素材よりも、なるべく近い性質を持った素材同士の方が、静電気は起きにくくなります。

さまざまな素材で服が作られているので、特にコートや上着を着て重ね着をする冬には、色んな素材が混ざりやすく静電気が発生しやすい状態と言えます。乾燥しやすい冬は、特に静電気が発生しやすくなるので、冬に静電気が多い理由も納得ではないでしょうか?静電気にお悩みの方は、まずは一度洋服のタグを確認してみてください。合成繊維や天然繊維は関係なく、帯電列の近い素材を選ぶことで静電気の発生を抑制することができます。また、コットンやリネンなどの繊維は、比較的に帯電が起きにくいので、静電気予防としては積極的に取り入れてみるのもいいでしょう。

静電気と身体への影響

通常、人の身体に流れている電気は、空気中の水分を通して、身体の外に常に放出されています。しかし、服の摩擦や乾燥によりうまく身体の外に電気が放出せず、滞留するとさまざまな身体への影響を及ぼします。

静電気による痛み

皆さん体験したことがあると思いますが、ドアノブの金属や、人や服に触れた際などにバチっと静電気による痛みを感じたことがあるでしょう。体内のイオンバランスが崩れた状態は、体に静電気を溜め込んでしまい、痛みを伴う静電気が発生しやすくなります。放電の力が強いと青白い光が目で見えることもあります。

血流が滞る

身体に静電気を溜めている状態だと、血流が悪くなると報告されています。血流が悪くなることで、さまざまな身体への負担や害が起きます。肩こりや冷え性・腰痛、さらにストレスを溜め込みやすくなるので、なんとなく体調が悪いと感じる時は、静電気を溜めていることに原因がある可能性があります。血流悪化が続くと、血がドロドロになり、深刻な病気にも繋がるかもしれません。

アレルギー反応の悪化や体調不良

静電気が発生すると、ホコリやダニ、空気中の花粉の他、ウイルスなどを引き寄せやすくなります。アレルギーを持っている方は、体にアレルギー反応物質が付着することによって、体調不良を起こしやすくなります。ダニの死骸や糞などが肌につくことで、肌荒れの要因やかゆみの要因にもなりえます。免疫低下時は、ウイルスを引き寄せることで、ウイルス感染しやすくなるので、パジャマや寝具など摩擦が起きやすい素材を見直してみることで、体調を崩しにくくなります。

皮膚にケガを負っている場合は、そこからウイルスや菌が浸入しやすくなるので、なるべく清潔にするためにも、静電気の抑制を心がけるといいでしょう。

ビタミンCとカルシウムの流出

静電気が放出する際に、ビタミンCとカルシウムも外に流れ出ると言われています。ビタミンCやカルシウムを失うことで、免疫低下に繋がったり、疲れやすい身体になったりもします。また、ビタミンCやカルシウムが減ることが、イライラの原因にもなります。イライラしやすくなったり、怒りっぽくなったりすることが増えたら、静電気が原因かもしれません。

老けやすくなる

血流の流れが悪くなることやビタミンCの流出は、身体の劣化を促進させるでしょう。ビタミンCは、アンチエイジング以外にも、抗うつ・抗がん・抗アレルギーなどのさまざまな要素を助けてくれます。ビタミンCを失うことは、身体はもちろん精神面も衰えてしまうのです。

血糖値が上昇する

静電気を身体に溜めていると、血糖値が上がりやすくなります。血糖値上昇により、太りやすくなったり、糖尿病にも繋がるリスクがあります。血糖値の上昇は食事面が一番左右されますが、静電気も上昇の一因となりますので、生活習慣指導を受けている方は、静電気対策も視野に入れてみてはいかがでしょうか。反対に生活習慣を整えて健康の身体を保つとで、電気量のバランスが取りやすくなり、静電気が起きにくくなります。服などの外的要因と身体の内側からのケアで、静電気の発生を大きく抑えることができます。

ちなみに静電気は、人体への影響以外にも火災や電子機器の損傷や誤作動などを引き起こす可能性もあります。

まとめ

POINT

静電気が起こる原因

  • 摩擦や接触などの影響によって、プラスとマイナスの電気のバランスが崩れた時に帯電する

静電気と繊維の関係

  • プラスに帯電しやすいものとマイナスに帯電しやすいものがある
  • プラスに帯電しやすい繊維:ウール・ナイロン・レーヨンなど
  • マイナスに帯電しやすい繊維:ポリウレタン・アクリル・ポリエステルなど
  • 帯電しにくい繊維:コットン・リネンなど

静電気と身体への影響

  • 静電気による痛み
  • 血流が滞る
  • アレルギー反応の悪化や体調不良
  • ビタミンCとカルシウムの流出
  • 老けやすくなる
  • 血糖値が上昇する

静電気は、軽い痛みを伴うくらいと考えていた方は多いのではないでしょうか?体調不良やあらゆる身体の不調の原因の正体は「静電気」にあるかもしれないのです。静電気だからといって、軽視してはいけません。特に免疫が弱っている場合は、より一層静電気には気を付けた方がいいでしょう。着ている服の工夫一つで、静電気を軽減することができるので、素材選びの参考になればうれしいです。

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